【タイトル】even if TEMPEST 宵闇にかく語りき魔女
【配信日 】2022年6月9日
【メーカー】ボルテージ
【シナリオ】潮文音
【イラストレーター】のりた
【個人的評価】74/100点
【総プレイ時間】約12時間
【攻略おすすめ順】クライオス→ティレル→以降略(後述)
携帯端末向け乙女ゲームで有名なボルテージのCS機向け新作と聞いて、発売前から注目していたタイトル。発売後の評判を見るとなかなかに高評価だったので購入しました。
以下ネタバレなしとありの感想です。
攻略おすすめ順について
「好みでいい」の一言に尽きると思うのですが、魔女裁判の裁判システムに早く慣れておきたい方はティレルを最初にした方が良いかもしれません。
個人的にはクライオスを先にした方がストーリーの馴染みが良かった印象でした。
ネタバレなし感想
シナリオ量はあまりないのですが、コンパクトにまとまって無駄のない作品でした。
大量の血痕や人を傷つける描写、テキスト上でのグロテスクな要素があるので、そういったものがかなり苦手だという方にはおすすめしにくいです。
恋愛要素は(個人的にはこれくらいでちょうど良いと感じましたが)薄めです。イチャイチャよりストーリー優先な感じなので人によっては物足りないかも。
設定やシナリオにツッコミどころが無いのかと言えばそうではないのですが(ガバだな!?という所も多少あり)その減点をしのぐ加点があるタイプの作品でした。細かい所が気になって仕方ないよ!という方は地味に気が散るかも。
しかし、容赦のない運命に打ちのめされながらも、あがいた末に幸福を自らつかみ取る人間の泥臭くもあるドラマは見応えがありました。
恋愛要素よりストーリー重視な方におすすめです。
個人的にはですが、プレイ時間の割に満足度はありました。欲を言えばもっとこの世界をじっくり楽しみたかったので、テキスト量がもっとあれば……という点は少し残念です。
キャラクターもみんな個性的かつ魅力的なので、気になるキャラクターがいるのならばプレイしてもらいたいです。サブキャラも結構キャラ濃いめ。主人公のアナスタシアもまっすぐな性格で格好良いです。
魔女裁判が難しそうで手を出すのを躊躇している方がいるのなら、攻略記事を上げて下さっている方もいるのでその恩恵にあずかってサクッと謎解きクリアしてストーリーを楽しんで欲しい。
以下ネタバレあり感想
※他作品への言及があります。
攻略対象はみんなそれぞれ見所があるキャラクター造形でしたが、1人属性過積載忍者🥷がいましたね。あまりにもモリモリすぎる。
女性慣れしてるキャラが実は嫉妬深いなどお約束もおさえてあって美味しい。
キャラ単体ではクライオスが1番好きでしたが、ルーシェンがあまりにもギャルゲーの正ヒロインぽくてそこも好きです。BSS的な文章もあったのは可哀想なんだけど笑ってしまったな……でも結局全員好きです。
ギャルゲーと言えば「各ルートをクリアした主人公を今まで攻略されてきた攻略対象たちが助ける」的な展開、たまにギャルゲーでありますが、好きな展開なので燃えました。
アニメ化もされたフロントウィングの「グリザイア」シリーズを思い出して1人でテンション上がってました。カニバも共通点だな……
あるサブキャラAが亡くなるとサブキャラBが暴走するのはちょっと笑う。まさか複数回あるとは。毎回ハイライトオフな瞳でグサグサやってくるの思い切り良すぎていっそ潔い。
最後に開く章で、本編で拾いきれなかった(?)謎を直接聞くことができるのはありがたかったです。
破滅の魔女へのフォローもあって序盤からは考えられないくらい好感度が上がり「コイツ嫌いだわ〜」というキャラがいないゲームだったなーと地味に嬉しい。あからさまに嫌味な態度をとってくるキャラも憎みきれない所があって、可愛げや同情の余地があるのはストレスあまり感じなかったです。
ただエンダーに関してはもっと情報欲しかったかも。あまりにも理不尽すぎる存在。
FDも発売をひかえているので楽しみに待ちたいと思います。
ライターさんのブログやツイッターでの福利厚生が凄まじくてありがたい。見ているとFDへの期待も膨らみますね!
そういえば、キービジュアルでアナスタシアと一緒にいる悪魔?的な黒い存在は一体何者だったのか……ライターさんもぼかしていたので地味に知りたい。